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今日も感動!・・・梅雨明け日曜日2008-07-06
 今日は、とても暑い日でした。知らなかったのですが、もう梅雨明けしたのだそうです。月末くらいまではと覚悟をしていたので、今日のお客さまからそのことを伺ってびっくりしました。・・・そういえば、キッチンの向こうに広がる空は、入道雲らしきものが見えていました。それに、奥のキッチン(キッチンが手前と奥にふたつあります)の温度計は、37度を指していました。


 “野の花”は、元は農家住宅ですので、リフォームした奥にあるキッチンは、元々は、農作業のまま使える、かまど付きの土間の台所になっていました。だからというわけではないのでしょうが、天井がなく、瓦に当たった熱は、もろに伝わってきます。エアコンも付けてはいるのですが、エアコンを点けても30度以下になることはありませんので、近ごろは使うのを諦めています。
 これだけ暑くなると、もう開き直って、“どこまでも暑くなれ!って思ってしまいます。夏は暑いのが当たりまえ。(汗かき健康法実践です!)
 こんなに暑かった今日の日曜日、玄米ランチ(¥1,000)ご希望のお客さまが結構来てくださって、いつもの如くアタフタアタフタと一人で走り回っておりました。
 日曜日は、ほとんどご家族でお見えになることが多く、その中のお一組は、ご両親のお誕生日のお祝いでした。お食事じゃないときでも、みなさまでよく寄ってくださる、紫陽花さん(ハンドルネーム)のご家族です。


 お父さまが、7月2日で89歳、お母さまが7月7日で81歳(でしたっけ?)のお祝いでした。ご両親を取り囲んで、ご兄妹がたいそう賑やかに楽しそうに、とても仲良く盛り上がっていました。(笑い声っていいですね!


(今日の画像は、紫陽花さんご提供のものです。いつも、自由に使っていいよ!と言ってくださいます。このブログにUPするための画像を当てにしてお待ちしていました!ありがとうございます。)
 お食事が済んで、持込みのケーキを食べたいとおっしゃるので、お皿やフォークやナイフ、サーバーをお持ちしました。すると、
「あちらの部屋のお客さまにも、差し上げましょうか?」
あちらのお客さまとは、丸テーブルの部屋にカップルで来てくださっている方たちのことです。(また、このカップルの方たちがすてきな方なのですけど・・・)
「え?」
「あちらの方は、常連さんではないのですか?」
「は?・・・いえ、そんな・・・いやあ、いいですよ〜。」
と、申し訳ないので、お断りをしたのですが、こんな極上の心配りって、たまらないですよねえ!何の関係もない方たちですのに。私、メロメロになってしまいます。そうしているうちに、私にそのすてきなお裾分けが回ってきて、頂いてしまいました!(丸テーブルのお客さまには上げなくていいと言いながら、私は頂くという、何という厚かましさ!)


 きれいなケーキでしたねえ。デコレーションがとても上手で!(当たり前!)“これがプロのケーキなのよねえ”、と一人感心しながら、お運びも一段落したところで、朝から何も食べていなかったのでパクパク食べてしまいました。・・・でも、あとでお客さまのお部屋に入ったときは、”おごちそうさま”のお礼さえ言うのを忘れていたお行儀知らずの私です。(すみません。)


 ご一緒にケーキのろうそくを消していらっしゃるお姿、仲睦まじく、いいでしょう?!
 そうそう、それに、今日のお客さまたちに、私は、お絞りさえ出すのを忘れていました。はっ!と思ってお持ちしたときは、もう食事もほとんど終わった頃。“おしぼりって、食事の後に使うものですか?”って訊かれそうです。・・・あ〜〜、私って、パーフェクトのおもてなしはできないんだなあといつもながら情けないです。


 こんな店なのに、お客さまは、いつもみなさんやさしく気遣ってくださったり、労ってくださったり・・・。
「お疲れさま!一人で大変ですね。」
「無理に入れてくださってありがとうございます。すみませんねえ。」(今日の食事の予約のこと)
「ああ、ありがとう!」
みなさん、何かをお持ちするたびに言ってくださいます。
・ ・・そうです、“ありがとう”の言葉を一日に何度聞かせていただくでしょうか?!


 それに、今日はこんなこともありました。
掘りごたつのお部屋が空いていなかったので、足の悪いお母さまのために、低い椅子持参のお客さま。・・・こんな店ってあるのでしょうか!?それなのに、お客さまは、
「すみませんねえ、椅子まで持ち込んで・・・。」と。お詫びしなければならないのは、私のほうですのに、信じられない言葉だと思いませんか?


 お客さまたちがお帰りになって、食器も片付けて床拭きをしているとき、電話のベルが鳴りました。ナンバーディスプレイを付けていますので、どなたなのかすぐに分かりました。
「こんばんは〜!今日はありがとうございましたぁ〜!」と言う私の言葉に重なって、
「いやあ、今日はすいませんでしたぁ〜!」
「え?」
「無理に、私たちは掘りごたつの部屋でなくてもよかったのですよ!」
「・・・・?」
「いやね、今、掲示板を見てたら・・・」
「掲示板?・・・え?・・・ああ、ブログ・・・?」雑巾を持ったまま、パソコン画面を見ると、メモ書きのつもりで書きかけの文章が、公開されていた!
「きゃ〜!ああ・・・、あの・・・非公開にするのを忘れていました!まだ未完成なんです!メモです!ただのメモだったんです!」


 こんなドジは日常茶飯事なのですが、『あちらの部屋のお客さまにも、差し上げましょうか?』の紫陽花さんの言葉に心動かされて、熱い心のうちにメモしておかなければとブログを書きかけていたのでした。食器を洗いながら、掃除をしながら、その気配りのやさしい言葉が、何度も何度も私の胸を温かくしていたのです。


 紫陽花さんは、その書きかけブログの、“掘りごたつのお部屋が空いていなかったので、足の悪いお母さまのために、低い椅子持参のお客さま。”に心配してお電話をくださったのでした。・・・何という!お客さまなのですから、そんなこと何も気を遣う必要のないことです。それに、ご自分のご両親だって80歳代なのですから!
 それに、紫陽花さんはおっしゃいました。
「その前のブログ(”いろいろなデザート”のブログ)、ぼくは知らなかったけれど、(ぼく)読んでなかったんですね?“野の花”でケーキも作られているって、すいませんでした、持ち込みなんかして。知っていたらお願いしていたんでした。今度は、ちゃんとオーダーしますから作ってください。」


 いえいえ、いいんです、いいんです!特別な日には、お客さまがなさりたいようにしてくだされば。普通の店ではないのですから、何でも有りです!私は、お客さまたちが、ご自分の家で過ごすように寛いでくださって、好きなように楽しんでくだされば、それが一番嬉しいことなのですから。こんなに、何でもかんでも気を遣ってくださると、また泣けてしまうではありませんか!
 そのお電話のおかげで、”おごちそうさまでした!”のお礼も遅ればせながら言うことができました!!(よかった!よかった!)


 ああ〜、いつもいつも、こんなお客さまたちに支えていただいて“野の花”の店も、“野の花”物語も出来上がっていきます。みなさま、いつもほんとうにありがとうございます!そして、いつもこんな私を許してくださってありがとうございます!
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