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2月や3月のまだ春になりきれない初心な春に心が躍ります。
肌を刺すような冷たい風の日々、
重苦しく垂れ込めた鉛色の空ばかりが続く毎日、
枯野の中でほとんどの動植物たちが息を潜めていたけれど、
そんな長いトンネルを抜けて、
かなたに”光の春”が見え出すころ。
陽ざしがだんだんとやわらかくなってきて、
明るくなっていって、
枯木のように思われた木々が芽吹き出し、
地面を割って、
土をつけた草花が顔を出し、
早咲きの花々のつぼみが膨らんでくるころ。
東や南の風が山から吹き下りてくると、
まるでシンフォニーのように、
風のタクトの一振りごとに
それに合わせてすべての緑たちはそれぞれの生命を奏で始めます。
・・・もしかしたらそのタクトには、
ティンカーベルの魔法の粉が詰まっているのかもしれません。
地面に顔を近づけて新しい生命(いのち)の誕生を発見するとき、
さざめき立つ私の生命もうねりの音を響かせているのを感じます。
そんな中、PCのお気に入りのフォルダから、ずっと忘れていた下記の詩を見つけました。 | |
Seeds in the fields
加藤登紀子作詞
土の上に小さな芽を出して 初めての空 太陽を見た
朝のしずく 光の粒を 体に受けて 空を見上げた
暗い地面の下に根を張り この瞬間を待ち続けた
壁を突き破り 生まれる時を
雨が降れば 水に流され 日照りの夏には 土は乾いた
地面の下の 根はひたすら 地の底の海に 手を伸ばして
小さな体を 支えつづけた
Seeds in the fields Growing for the future
Seeds in the fields Living for today
人はみんなひとつぶの種 偶然の土に落ちて芽を出す
人に踏まれ 刈り取られても 何度も土に落ちて芽を出す
誰も知らない 森の中に ひび割れた街の コンクリートに
いつか根を張り 花を咲かせる
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