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ミツバチの巣分け2011-09-19
 畑の、天道萌えで生えたたくさんのゴーヤの茂みの中に、一昨日ミツバチの巣を見つけました。


 天道萌え(てんどうもえ)・・・、糸島に住むようになって知った言葉です。こぼれ種の自然発芽のことを、こちらではそう呼びます。お天道さまの恵の下、芽が萌える、という意味です。いい言葉です。


 その天道萌えのゴーヤたちは、抜いても抜いても生えてきて、たぶん今は30本くらいはあるのかもしれません。1本でも食べきらないほど生るのですから、どうしようもないのですが、お花はとってもきれいです。
 このミツバチの巣を見つけて驚き、それから心配になりました。あとひと月もすれば、ゴーヤは寿命を終えて枯れてしまうのというのに、こんな所に巣作りをしてどうするのだろうと。そして、自然界の叡智を持った生き物が、そんな自然に反する行為をするということも信じられませんでした。


 そんなことを思いながら、一方では、枯れたゴーヤの残された巣から蜂蜜がいただけるかもしれないと期待をしていた私もありました。


 翌日もまた畑の収穫に行き、ミツバチさんの様子を見ようと覗いたら、もぬけの殻でした。
え!?あれ!?☆☆☆・・・
誰かが見つけて持っていったのかしら?
いえいえ、それにしても、巣がかかっていた痕跡さえもありません。
狐につままれたようでした。


 夜、親戚の姉さまに、そんな狐につままれた話をしていると、物知りの彼女は、”巣別れ”じゃないの?と言いました。女王バチが新たに生まれると、分蜂(ぶんぽう)という、ミツバチの巣別れ(引越し)が始まるらしいのです。


 そこで、電話の後、”ミツバチの巣分け”についてネットで検索して見ました。


 私が巣だと思っていたのは、実は、
「日本ミツバチ分家レポート」http://www.d2.dion.ne.jp/~kibe/bee.htm
によると、 

「新女王が出来、古い女王が新しい巣を求め、働き蜂と雄を連れて分家。偵察部隊が新しい巣にふさわしい場所を探している間、女王を中心とした集団で待機している日本ミツバチの群れ。」


というものでした。
そうか、あれは待機していたんだ!
見たところに寄れば、待機時間は小1時間らしいので、私は、偶然にもその瞬間に出くわしたらしいです。
 ミツバチの生態http://www.dione-pro.co.jp/mitubachi.htm
を読んでいると、生態を知らなかった私は、いろいろおもしろいことを教えていただきました。
☆ 女王蜂のできるまで
☆ ミツバチ社会の掟
☆ 蜜のありかを知らせる伝達方法=ミツバチのダンス


興味のあられる方は、読んでみてください。


ミツバチ社会
ミツバチの社会は、人間以上に、役割分担が非常にはっきりしていて、一匹の女王蜂と沢山の働き蜂、少数の雄蜂で構成され、働き蜂はなんと雌だということです。しかし女王蜂と働き蜂は同じ雌でも、身体の大きさ、生理的にも全く違うのです。この違いには食料にあります。ミツバチの社会では雌として産み付けられた卵は、女王蜂または働き蜂のいずれにもなる可能性があるのですが、おのおの食事が全く違います。女王蜂の候補にはローヤルゼリーが、働き蜂の幼虫には花粉、蜂蜜が与えられます。又、女王蜂は王台と呼ばれる特別の部屋で育てられ、働き蜂は六角形の部屋で育てられることになり、卵を産みつけられた場所で、その運命が決まるのです。女王蜂の産卵能力は1日に約1000個以上でまさに産卵のために生まれてきたようなものですが、その他の機能は同じ雌である働き蜂よりも退化しています(例えば蜜を採取する肢が短いなど)。又、決定的な違いは寿命で、働き蜂が1ヶ月余りなのに対して女王蜂は中には6年ほど生き延びるものもいて、昆虫界ではとても珍しいことなのです。


一方の雄蜂は巣の仕事(働き蜂のする事)には一切関わらず、時々外出して結婚相手の処女王を待ち続けます。この雄蜂は春の交尾シーズンになると1つの巣で数百匹にもなり、いとたび女王蜂を見つけると、雄たちは1匹の処女王に向けて、死に物狂いで戦います。しかし、これだけ競争の中で生き残った雄でさえも交尾の直後にショック死してしまいその生涯を終えます。女王蜂はこのとき続けて数回の交尾をして、その数だけの雄の命が奪われることになります。また、交尾によって命が奪われるのが一般の雄の運命ですが、中には巣に残って働かずにブラブラしているものは、生き残れるかといったら、現実はそう甘くはありません。蜂の巣の中では役立たずということで、巣から外に出されてしまいます。役に立たなくなった雄蜂は餌をただ浪費するだけという全く無用な生物であり、自給できない雄はやがて餓死してしまうのです。まさに働かざるもの食うべからず、であります。このように我々人間界以上に、役割分担が徹底されていて、とても厳しい社会なのです。



ミツバチの会話
人間は一人だけでは生きて行くことが出来ないわけですが、ミツバチの社会では人間以上にお互いの協力がないと成り立たないのです。それはミツバチの生命維持において最も大事なこと、すなわち蜜を集めるということです。ミツバチの巣には女王蜂の他に沢山のミツバチの赤ちゃんが餌を待っているわけですが、当然一匹の働き蜂(以下ここでは収穫蜂とする)では賄いきれません。そこで大勢の収穫蜂が協力して蜂の巣に良質の蜜をどんどん運び込むわけです。このとき蜜のありかは働き収穫蜂のそれぞれが自分自身で見つけるのではなく、もし一匹が蜜源を見つけると他の蜂に伝えなければなりません。「ここに良質の蜜があるぞ!」と。人間なら大声を出せば伝えることが出来ます。ミツバチの場合はどうでしょう?・・・。「ダンス」という方法で伝えているのです。それも蜜のある場所までの距離、方向、蜜の品質まで伝えているのです。具体的には蜜を見つけて巣に戻ってきた収穫蜂は円形ダンス(ぐるぐる回る)をします。すると残った収穫蜂はお尻を追いかけ同じようなダンスをし、次々に伝令が行くわけです。すなわち円形ダンスは巣の近くに「何か良いものがあるから取りに行け!」という合図なのです。


このダンスは良質で豊富な特に蜜が甘ければ甘いほど、活発なダンスが行なわれ、多くの収穫蜂の動員が必要ないときにはダンスは行なわれません。巣の蜜源が枯れてくると、ダンスは気の抜けたようになり、やがて踊らなくなるのです。蜜源までの距離を表す具体的な方法は、蜜源が近くにあるときは円形ダンスをし、遠くにあるときは尻振りダンス(実際には半円を描く)を行ないます。円形ダンスと尻振りダンスにより、「近いぞ!」「遠いぞ!」という情報を、まだ蜜のある場所に行ったことのない収穫蜂に次々伝令されるのです。


さらに羽の羽ばたく回数(実際には音でわかる)によって、より細かい情報を伝えることが出来るということが最近明かされてきました。距離だけではなく、蜜のある方向もそうです。考え方によっては、人間よりも情報の伝達に関してはとても正確なのかもしれません。



なぜミツバチは刺すのか?
皆さんは蜂に刺されたことがありますか?大半の方は経験が無いでしょう。なぜなら蜂(ミツバチ)は決してむやみに人を刺すものではないからです。仮に巣箱に近づいた時にミツバチが人間の体を覆い尽くしたとしても、手で振り払ったりしてこちらから攻撃しなければ余程の事が無い限り刺すことは無いのです。ではどんな時にさすのでしょう?彼女らが(働き蜂はメス)攻撃をしてくるのは巣が襲われた時です。


ミツバチが刺した時の特徴といえば刺した針を皮膚に刺したまま残していくという事です。この場合、針をポンと体から外していくのでは無く、内臓も一緒に引き千切れてしまい(内臓は破壊されます)大半の場合死んでしまいます。彼女たちの針には釣り針で言う「かえし」のようなものが付いていて、簡単には抜けなくなるのです。何故こんな無意味な機能(かえしが付いている)をあんなにも優れたミツバチに機能として備わっているのでしょうか?



他にも、[ハチミツ][ローヤルゼリー][プロポリス]などについても詳しく説明されていました。


 実は10年前こちらの“野の花”に越してきたとき(もう10年にもなりました!)、床下に大きな(30cm×50cm?)ミツバチの巣がありました。
蜂たちの出入りがあまりにも激しかったので、私は、土間にビニールシートを敷き、数回に渡って熊手でその蜂の巣を掻き落しました。真夏でしたから、私の服装は、Tシャツと短パンという格好でした。
 巣を落とされた数千匹?のミツバチたちは、大混乱の大騒ぎで部屋中を飛び回り、蜜でべとべとになった私の腕や足に、真っ黒になるくらい停まっているのもいました。
しかし、1匹のミツバチも私を刺しませんでした。
今考えても不思議な話です。
それから、私は、どんなことがあってもミツバチを、決して殺すまいと思っています。
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