夏が過ぎる頃から、新しいチューリップや百合や水仙の球根を買い込んだり、春に種取りを忘れたものや珍しい種をを買い揃えたりと、秋のお彼岸に照準を合わせ心が落ち着かなくなってきます。
春の花の種の発芽温度は、ほとんど15度から20度でお彼岸の後くらいになります。
まだ暑いかしら?まだ適温ではないかしら?と思っているうちに、毎年何度も失敗を重ねています。
近頃は、年々温暖化の影響で機を見計らうのが難しいです。
遅蒔きして晩秋に発芽はしても、今度はその後の冬に向かう低温で苗の成長が著しく阻害されます。
今年も、40数種類の種を蒔きました。
毎日朝夕2回の水やりで、土を乾かさないようにしますが、それでも発芽に成功したのは、6割強でした。
今年は、またいつまでも気温が高いです。
ひと月以上経ってからやっと発芽したものもあります。
まずは、セルトレー(連結トレー)に種を蒔き、本場が出た頃、ポット上げをしてビニールポットに移植します。
ほんとうは、花壇に直蒔きできるのも多いのですが、夏の花たちがまだ健在で花壇に空きがないのでセルトレーで苗を育てるしか仕方がありません。
この画像は、離の前に並べている苗たちです。母屋の前にもあります。 |
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苗がちゃんと育てば、数が多すぎて自宅の花壇では植え切れないので半分以上は人様に差し上げています。
夏の花が残っている花壇を見ながら、来年の花壇のデザインをイメージするのですが、センスのない者の辛さで考えるうちに頭がいつも混乱してきます。
ネットやガーデニングの本で、繰り返しすてきなお庭の研究?もするのですが、はまるだけはまって数時間熱中した挙句の果て、それらを応用するスキルも足りません。
混乱してしまうひとつの理由に、やはり花々の特質をちゃんと理解してないことがあると思います。
花丈、開花時期、好みの日照や土質など。
土作りや施肥の仕方もまだまだ未熟です。
いつまで経ってもビギナーの域を出ることができません。
それに、いくら好きな花でも、自分の庭の条件に合わない(育たない)花もあれば、似合わない花もあります。
花の種類が多すぎて、却ってまとまらないこともあります。
要は、バランスが重要なことなのだと、今までの高〜く投資した授業料が、少しずつ身になりつつあるのかもしれません。 |
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それで、うちの宿根草や植木たちはかわいそうに、育ちそうな場所や相応しい居場所を探して毎年大移動をしなければなりません。
今週は、ブルーベリー4本、ホスタ(ギボウシ)、紫蘭、アヤメ、カラーを移植しました。
そんな中、裏庭にブルーベリー用の穴を掘っていると、蝉の幼虫が出てきました。
初めて見る地中の蝉でした。
蝉は、3年地中で暮らすと聞いていますが、来年の夏には誕生するアブラゼミでしょうか、地上に出されてゆるゆると動いていました。
鋭いシャベルで潰さなかったのが幸いでした。
移植が終わって、またそっと土に戻しました。
毎年、春のガーデニングに一番力を入れるのですが、今年はちゃんとバラも育てようと改めて気を引き締めることにしました。
しかし、バラは、花柄摘み、脇芽摘み、消毒、剪定、誘引などどの花よりも一番手がかかります。
観察と手入れを怠れません。
ですから、もっと時間的に余裕がないと無理なのはわかっているのですが、バラに魅せられると熱病にかかります。
バラのアーチを潜れるような庭への憧れで、最近の私は頭がいっぱいです。 |
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庭が結構広いので、考えてみれば、冬場を除き年中草取りばかりに明け暮れています。家のすぐ前に菜園も借りています。
庭と畑の草取りを、実働6時間とすれば、一巡するまで最低6日はかかります。
ひと月の休日が8日として、すべての休日を野良仕事に専念したとしても、本来のガーデニングができるのはわずかな時間しかありません。
・・・ということに、最近やっと気がつきました。
今まで、人を雇って草取りをしてもらおうなんて考えてもみませんでした。
草取り作業は、決して嫌いではありませんし、第一花も草も分からない人には取ってもらえないという不安もありました。
でも、今年は初めて人にお願いすることにしました。
シルバー人材センターからの派遣の方です。
花壇の中は触らないことと、花壇の外に生えている残すべき野草も、実際に説明をして作業をお願いしました。 |
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今まで偏見で心配していたのが嘘のように、実働7時間の二人で2日間で、瞬く間にピカピカになりました。
仕事が早い、丁寧、きれい!
さすがプロですね!
しかも、こちらの希望を忠実に守ってくださいました。
私は、すっかり気を良くして、お昼に豚汁を作ったりりんごのパンを焼いたりしてささやかなおもてなしをしました。
ただ、お二人とも72歳というお年を聞いて驚きました。
それも、一人当たり、7時間労働で5500円なのです。
派遣ですから、手取りはこれから差し引かれますよね。
お年寄りの介護を仕事としている今の自分が、ふんぞり返って偉そうに人を使って・・・という少々悲しい気分になってしまいました。
でも、考えてみれば要らぬ同情をするなんて相手の方に失礼でもあります。
それにお二人ともとても明るくていい方たちでしたので親しくなり、気を取り直して提案しました。
「来年の春には、また草取りが必要ですが、今度は”シルバー”を通さないで、個人契約で来ていただけませんか?」と。
「保証はできませんが、元気だったら来ましょうや。」と言ってくださいました。
味をしめて、これからは本来のガーデニングと家庭菜園ができるように人にお願いできるところはしていただこうと、かなり明るい希望が見えて気が楽になりました。
そうしたら、今までよりも少しましな庭になるかもしれません。
毎年、今年こそ!、今年こそ!と思っています。
・・・生きている限り続くのでしょうが。
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