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自立支援2013-02-23
 いつもさしたる感動もなしに穏やかに過ごされているY子さんですが、散歩の途中に摘んだつくしや蕗のとう、水仙+スイバの小さなブーケを持っていくと、びっくりするほど喜んでくださいました。


 「Y子さん、ほ〜ら、春ですよ〜♪」
「まあ!!・・・これは、つく?、これは・・・えと・・・ああ、ふきのとう・・・まあ〜!」絶句!
そのあとは涙で声が詰まって・・・。
こんなことは珍しいです。
 そういえば、昨年もつくしの寄せ植えに感動してくださいました・・・と思い出しました。
そう思いながら昨年の画像を探し出しました。
(保管場所の分からない画像を探すときは、Picasaアルバムが超便利!)


 Y子さんも糸島の田舎育ちの方です。
やはり、幼いころから田園風景に親しまれて、つくしや蕗のとうには特別郷愁を感じさせるものがあるのでしょうね。
因みに、唱歌や童謡などにも特別反応されます。
お年寄りって、そうですよね。
私もきっとそうなります。


 
 Y子さんとのお付き合いも丸2年になります。
右麻痺の言語障害なので、必要のない限りご自分から話されることは稀です。
それで私はいつも一方的に、いろんなおしゃべりをしています。
Y子さんは、私の話す言葉には、「どうして?」「それで?」「なんて言いんしゃったと?」「その人はいくつ?」など、ちゃんとした質問の言葉を返して反応を示してくださいます。私が元気に笑っておしゃべりをしていると、Y子さんもよく笑われます。


 ところで、私は自分のことをどうしようもないおせっかいだと思うことが多いです。
親切は美徳ですが、おせっかいは性癖です。
「親切という名のおせっかい」って言葉がありますね。


 ヘルパーの仕事を始めてもう丸4年にもなるのに、手を出してはいけないところにもすぐに手が出てしまいます。時間がかかっても、大変そうでも、安全を見守ってあげるだけでいいのに・・・。
(これは子育てにも共通していることですね。もしかして、この私の失敗は大きいかも?)


 手伝うことでその方の能力低下を促すことになってしまいます。
もうY子さんも80歳になられるのですから機能低下は仕方がないことですが、
ただでさえ筋力を使う機会が少ないのに、それをますます奪ってしまうことになってしまいます。


 先天性おせっかいに加えて、会社勤めのころからずっとサービス業でしたから、常にサービスのことばかり考えて仕事をしてきました。お客さまの希望を瞬時に察知して先に動く、フットワークの良さということを最優先にしてきた気がします。


 最近になって遅まきながらやっと、介護サービスと企業のサービスの違いに気が付き、自立支援の大切さを痛感しています。
 老人施設の集団生活では、理想に自立支援を掲げてあっても見守りの時間的余裕のなさに現状ではなかなかそうはいきませんでした。
私のようなフリーのヘルパーだからこそできるサービスです。
ご家族よりも私とマンツーマンで過ごされる時間が多いだけに、もっと真剣に責任を持って接しなければと改めて思います。



「ご自分でしてくださいね。」
「もう手伝わんですけんね〜!」
「手伝わんとは冷たいと思っとるでしょ?」
「うん」
「違うですよ〜、Y子さんが自分でできることは、自分でせんと何んもできんくなるとですよ〜!」
「はい、ほんじゃあ後はY子さんしてくださいね。終わられたら声ばかけてください。」
「最初はお箸で食べまっしょか。リハビリと思うて頑張ってくださいね。
疲れた時には、ここにスプーンもフォークもあるですけんね。」
「ほらぁ、お箸を使わんでいるとお箸も握れんごと筋力がなくなってくるですけん、たいへんかですよ。」
やっと、こんな言葉を連発できるようになってきました。


 ご自分でも分かっておられるので素直に言うことを聞いて頑張ってくださっています。
そう、Yこさんのいちばんの長所は、素直さです!


 可愛いお年寄りの見本をしっかり脳裏に焼き付けて私も実践できるようにならなければいけないとも思っています。”可愛いお年寄り”って必須だと思いますよ〜。


 今夜のメニューは、
鯖の竜田揚げ、
フライドポテト、
大根と薄揚げの煮物、
千切りキャベツと温野菜のサラダ、
すまし汁(えのき、わかめ、豆腐、葱)でした。
メタボ気味なのでそれぞれの量はすごく少なくて、ごはんは、スプーン2杯分くらいしかありません。


 そうそう、お年寄りのお世話をさせていただくようになって、めちゃくちゃ方言を使うようになりました。
相手がお年寄りだと、必ず方言になります。
お年寄りの(出身地の)方言に合わせてしゃべるのは楽しいです。
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