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クマと散歩で通る県道沿いに広い花壇があります。
家が建っていたところを更地にしてあるようなだだっ広い花壇で、野菜畑のような畝に規則正しく花々が植えられています。
私が通るときは時間のタイミングが合わないのか、花壇の主の小柄なおばあさんを見かけるのはとても稀です。
やっと見かけるときは、道から奥まったところで黙々と草を取ったり花壇の整理をされたりしています。
アイリス、ジャーマンアイリス、シャスターデージー、ヒメノカリス、ビオラ、冬知らず、きんせんか、水仙類、ゼラニュームなどなど、畝ごとにさまざまな季節の花が植わっています。
球根、宿根草、こぼれ種で増えるものが多いです。
昨年の初夏、カラフルなジャーマンアイリスが咲き乱れる中で水色のジャーマンアイリスに目が留まりました。
私の大好きなパステルカラーの水色でした。
それからずっと、今度おばあさんに会ったら、その球根をひとかけらいただけるようにお願いしてみようと心待ちにしていました。
先月の比較的暖かな昼下がり、おばあさんは花壇奥で剪定後の枝木が堆く（うずたかく）積まれた枯れ枝に向かって足を踏ん張り、のこぎりや剪定ばさみで更に小さくするための作業をされていました。
歩くのにも手押し車を使われるような方ですから、その体力にはびっくりしました。
中に入って行って声をかけました。
びっくりされましたが、私も花が好きでいつもここの花壇を眺めさせていただいているということを話すと、忽ち笑顔になられ、水色のジャーマンアイリスを快く分けてくださいました。
おばあさんに声をかけたのは、実は5,6年前にも一度あったのですが、私はてっきり忘れておられるだろうと思っていました。
ところが花のお話をするうちに、「そうですねえ、あそこで料理屋ばされよったとですもんねえ。・・・あんときも、庭ば見に来てくださいって言われたです。」
「わぁ〜、覚えておいてくださったんですか〜！？そうです、そうです！ええ、もうすぐしたら花がたくさん咲きますから見に来てください。今度は、ちゃんとお迎えに来ますから。」
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そして、今日またそのおばあさんにお会いしました。
春のようなとても暖かな日でした。
こぼれ種で育った紫色のビオラの移植を終えたばかりのおばあさんは、声をかけてくれてありがとうと何度も言われました。
「近頃は、誰も声をかけてくれなくなったです。昔はよく話した人も黙って通り過ぎるですけん寂しかです。」
私が推測するに、それはおばあさんが耳が遠くなられたことと、歩道からかなり遠くで作業をされていることが多いので声をかけにくいのだと思います。
先日のジャーマンアイリスのお礼とひとしきりお花の話をした後で、私の庭へお誘いしました。
今はまだ何も咲いてはいないのですが、お友達になっていただくきっかけを作りたかったです。
「犬を家に繋いで、車でお迎えに来ますから、お家で待っててください。」
お宅は、県道を挟んだお向かいの大きなお家です。
手押し車を家に置いてこられるのがいいだろうと思ったからです。
クマが真っ直ぐにさっさと歩かないので、おばあさんのお家に着くまでに20分弱はかかったと思います。
てっきりお庭で待ってくださると思っていたのに姿は見えず、お玄関のチャイムを押しました。
お宅のお庭も広くて、ビオラの鉢植えがお玄関までの道の脇にたくさん並んでいました。
明るい声で小走りに出てこられたおばあさんは、お帽子、毛皮の襟巻、短めのジャケットを羽織っておしゃれで上品な別人に変身されていました！
私の車の助手席に座りながら、手をすり合わせてまたお礼を言われました。
庭では、まだ芽が出たばかりの花たちをゆっくり見て回りながら、いろんな花の名前を口にされました。
クレマチス、ムスカリ、スイトピー、アネモネなどの横文字の名前がすらすらと！
そうそう、確か83歳って言われていたような・・・？
小1時間を私の庭で過ごされて、ご近所の方たちの昔話なども聴かせていただきました。
人々の名前を口にされるたびに懐かしそうに目を細められていました。
「あん人も良か人ですもんねえ〜！み〜んな昔は仲良かったです。」
おみやげに最近買ったばかりの八重の匂いすみれをあげました。
「誘ってもらっただけでどんなに嬉しいか分からんとに、こげなみやげまでいただいて・・・こげんか人は居らんです！」
「いいえ〜、私こそです。花友だちになって欲しかとです！
いつでも、花ば見に来てください。欲しい花があったら何でもあげますけん。どうぞ仲良くしてください。」
熊本の叔母ふたりだけが、今のところ私の大切な花友ですが、花友だちってなかなか見つかりません。
花友は、所謂ガーデニング狂で、いろんな花の情報交換やお庭訪問してガーデニングを見せ合って楽しむものです。
花の名前や育て方などある程度詳しくないと情報交換ができません。
共通の知人の話をするときに、話題の人の名前が分からないと具体的な話ができないように、花の名前が分からないと”花言葉”が通じないのです。
それで、やっと花友になっていただけそうです。
花が咲いたら、またお連れしようと思います。
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アコさんお元気ですか…マリノです。ご無沙汰してます…最近、アコさんのことが時々気になってメールしました。私は今、長崎の母親と一緒に住んでいます…もう、一年ちょっとかな…最期の親孝行です（笑）
アコさんの手塩にかけた花達…懐かしく拝見しました。
私も苦手ながら、庭にハーブを植えて楽しんでます…植物も人間も動物も同じ命、そうかんじながら日々を過ごしてます。 |
| | （marino 2013-11-06） | | 真理ちゃん、お久しぶりです〜！！
お元気でしたか？
お母さんと一緒に！？
それを聞いただけで何だかジーンと来てしまいました。
私も実は、今年の７月に熊本の叔母を引き取って一緒に生活しています。
お話したいことがたくさん湧いてきました！
ここはブログのコメント欄ですので、どうぞ、改めてメールください。メールアドレスは、post@nonohana.bizです。
真理ちゃんのアドレスは、きっと昔と違うでしょうから。
それから、携帯の番号も変わりましたか？ |
| | （野の花 2013-11-07） |
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