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“野の花”閉店のご挨拶2008-08-31
 賑やかな虫の音とともに涼やかな風が夜香木(やこうぼく)の香りを運んできます。(いい香りなんですよ〜〜)


 みなさま、ほんとうにお世話になりましてありがとうございました。
心境の変化といいましょうか、閉店することなど全く考えませんでしたのに突然転機が訪れました。
 8月9日(土)の夜は、大好きだった昔の仕事仲間が鹿児島から来てくださいました。とても楽しいひと時を過ごさせていただき、満ち足りた幸せ気分に浸っておりましたのに、翌日になって突然、「閉店」という言葉が頭を過り、その気持ちがそのまま居座ってしまいました。


 日ごろから、決して繁盛している“野の花”ではありませんでしたが、初夏辺りから急にお客さまが少なくなりました。私の経営能力のなさもさることながら、原油高騰の市場への影響を初めて実感しました。・・・今、時代そのものが転換期なのかもしれません。


 “野の花”でのお客さまとの出逢いが楽しくて楽しくて、気ままにスローライフをしながら食べれるだけの収入があればそれで幸せだと思っていました。お金で買えないみなさまとのご縁は、何にも代えがたい歓びでした。仕事の一部として、いつも野山を歩き、眺めて暮らせる日々が幸せでした。


 一週間、いろんな想いが交錯しましたが、気を取り直して翌週には、ハローワークに出かけ、翌日には面接、そしてその数時間後に何と採用が決まってしまいました。8月10日(日)の閉店発想から、18日(月)のハローワーク、19日(火)の転職決定。予想もしなかった急展開に我ながら驚いています!
 仕事は、介護付有料老人ホームの、それも正社員です。おかしいでしょう?57歳の新入社員です。


 サラリーマンはこりごりだと思って卒業し、自営業をやり始めましたのに、どんなに小さな店でも経営するって大変ですね。ひと時も気を抜くことができないのですから。(・・・抜けてばかりだったでしょう!というお声が聴こえてきそうですが。すみません!)もっとも経営というには、あまりにもお粗末で、ほんのお遊び程度のことしかやれませんでしたけれど・・・。
 ですから、やはり人の経営の元で働くというのは、拘束時間だけ一生懸命仕事をすればいいのですから、どんなに気が楽かということがしみじみと分かります。


 私には、身体の弱かった母の代わりに私を育ててくれた曾祖母と祖母がいたのですが、私が成人する前に他界してしまったので何の恩返しもできませんでした。私が大人になり、母親になるにつれ、祖母たちのありがたさを身をもって実感できるようになりました。そしてずっと、いつの日かお年寄りの面倒を看させていただくことで恩返しをしたいと思い続けてきました。


 そんな想いがありましたので、31年勤めた会社を退職するときに「教育訓練給付制度」(でしたっけ?)を利用してホームヘルパー2級の資格を取らせていただいていました。国家資格でもないのですからたいしたことないのですが、それでも就職するときには有利なのですね。身近な親戚の役に立てるならばと取った資格が、まさか職業として役立つなんて思ってもみませんでした。


 “野の花”の仕事では、“あなたに出逢えてありがとう”をキャッチフレーズに、私の心の中では、「サービスとは?」ということをメインテーマにやってきました。至らないことばかりではありましたが、ひたすらそのことばかりを考えていました。とにかく、癒しの空間作りをしたかったです。
 そして、やりながら思ったことは、自分が到底プロにはなれないということでした。趣味が嵩じた料理で御代をいただくことより、ご縁によりお客さまとの心のつながりをいただくことが最高の幸せであり、毎日の生活の心の糧になっていました。


 しかし、これから始めます介護の仕事もコンセプトは同じような気がしています。「サービス」とかなんとか言いましても、要は、人と人とのつながりの中で、自分がどういう役目を果たすことができ、お役に立てれるかということなのですものね。
 人に喜んでいただければ、木にだって、空にだって登ってしまう私です。押し付けにならず、邪魔にならず、迷惑をかけずに、上手な喜ばせ方も、これからの私にはたくさんの学習の余地ありです。
・・・“心”を探し、自分を見つける人生の旅は、ずっと続きますね。


 突然の気まぐれのような閉店になってしまいましたが、これは絶好のチャンスなのかもしれません。大いなる人生の何度目かの転換期のような気がしています。そして、これから始まる新たなドラマにワクワクしている私がいます。
 就職が決まってから今日まで、10日間あまりの日々は、ほとんどがお客さまへのお礼の時間に費やしました。ご挨拶状を作成して、ほんの数行でしたが、余白にお手紙を書きました。お客さまのお顔、そのときの会話や状況を思い出し、名残り惜しさと懐かしさで胸がいっぱいになりながら書かせていただきました。
・・・気がついたらいつも朝になっていました。お客さまと、心のお話に夢中になっていましたので。
 ただ、ご挨拶状をお送りできたお客さまは、ご記帳いただいていた方だけで、お電話番号しか分からない方にはお送りすることができなかったのが心残りです。


 そして最後には、どうしても直接お目にかかってご挨拶をしたい方へのご挨拶回りをやっと今日終えることができました。
 ご挨拶に伺ったとき、玄関先で済ますつもりが、家の中に引きずり上げられて、厚かましいと思いながらお邪魔してしまいました。


 オープン当時からお世話になった方、何かとご支援をいただいた方、そして、スタッフとして助けてくれたたくさんの仲間たち・・・。
 心の底から「ありがとう!」って、それしかなかったです!
友達にも、手を突いて深々と畳に頭を付けてお礼を言いました。でも、そんなにしても、私の心の中のお礼の気持ちはもっともっと大きかったです。


 閉店間際の、慌しいひと時でしたが、お礼を申し上げたい方たちがこんなにもたくさんいてくださることはとても幸せなことだと思いました。人生が凝縮されたようなこの濃厚な時間は、信じられないほどの歓びの時間でした。
 お客さまの知恵やキャラクターに魅せられた日々、人生のお話に感動をいただいた日々、やさしさに感動し、嬉しさに涙し、楽しさに笑いこけ、お客さまがお見えになるたびに盛り上がっていた日々・・・。感動や出逢ったお客さまとのご縁は、おかげさまで私の人生の大きな財産となりました。


 料理、野菜作り、ガーデニング、イベント、“野の花ホームページ”などなど、できばえはともかくとしまして、背いっぱいできる限りの事をして完全燃焼することができました。思い残すことはありません。


 明日、9月1日からお年寄りの介護の勉強をさせていただきます。これからは、たくさんの困難にも出遭うでしょうし、今まで経験し得なかった感動にも出逢うでしょう。
 今生、ぜひともやりたかった人生メニューの次のステージへ移ります。


 いずれまた、形を変えて料理をする日が来るかもしれません。そのときには、また別な心の味が加味され違ったお味をご提供できるかもしれないです。


 これからもできる限りブログを掲載してまいりますので、お暇なときにはどうぞお立ち寄りください。


 私の拙い料理を食べてくださったみなさま、失敗を許してくださったみなさま、たくさんのことを教えてくださったみなさま、支えてくださったり励ましてくださったみなさま、ほんとうにほんとうにありがとうございました。そして、これからもプライベートでのお付き合い、どうぞよろしくお願いいたします。
コメント
 突然のご決断のように見えますが、きっと以前から新しい道を模索する思いがあったのだと推察します。
 今までのご営業、本当におつかれさまでした。
 そして、新生活への出発、おめでとうございます。
(川内川のコスモス 2008-09-01)
 がんばって!あっこさん。心から応援します。
 あの日会えてゆっくり話ができて本当に良かった。
 野の花の空間もお料理も大好きでした。
 次のステージでもきっとあなたらしく輝いてくれると信じています。
 本当にありがとう。また会いましょうね。

             
((鹿児島より みな子) 2008-09-02)
 川内川のコスモスさん、みな子姉さま、激励コメントありがとうございます!

 みな子姉さまのご来店が、思いもかけず閉店記念になりました。ぎりぎりセーフでよかったです! 

 今日は、介護の仕事の2日目でした。2日間とも、入浴介助をやりました。数人のスタッフの方と一緒に、1日に40数名の方々をお風呂に入れます。サウナ状態の中で大汗をかきながら、まるで戦争かスポーツのようです。

 ウンチもおっしっこも何でもありですが、この仕事をさせていただけたことに感謝しています。

 たくさん考えさせられることがあります。
近々、またこの感動をブログでリポートしますのでどうぞ見てくださいね。
 
(“野の花” 2008-09-03)
最近、手紙を書くのが苦手になりました。
先日、郵便屋さん(主人)が「かとうちゃんから案内状がきたよ」って封書を持ってきました。「ホント?!(でもなんで私達の気持ちわかったんだろう???)」なーんて思い、開封した手紙は、閉店のお知らせでした。
いつかそのうち、ゆっこたち5人と野の花に行きたい・・・
野の花はいつまでもそこにあるような、あなたの気持ちなど何も知らない私の、おおいなる考え違いでした。みんなで行けなくてごめんね・・・
体に気をつけて!そしてがんばりすぎないで!!
(のぶより 2008-09-04)
 懐かしいノブ!ありがとう!
ずいぶん長いことご無沙汰していました。

 ・・・あんなに、サラサラとお手紙書くのが上手だったのにね。あなたと暮らしたときの、あなたからの可愛い字での伝言メッセージの数々、まだ大切にしまっていますよ。特に結婚前のなんて、今でも内容を覚えています。”白秋賞”のこともね。

 “野の花”は、なくなっても、私は居るんですから、またみんなで来てください。・・・タイムスリップして過ぎ去った青春の思い出話をしましょうよ。
(“野の花” 2008-09-05)
友人に野の花の素敵なオーナーと雰囲気を聞き、今週にでも伺う予定でした。 のに 本当に残念!一度お目にかかっていたらと思います。介護の方のお仕事なさるとか、天職にめぐりあわれたのかもわかりませんね。 私は71歳ですが、不自由な子供達やお年寄りと少しかかわって半世紀になります。何の役にもたたなかったでしょうが、一杯きらきらしたものを頂き、独り身になった今、全てが感謝の日々、外国への一人旅などもしてます。野の花の妖精のような貴女にお会いし度うございました。ブログ楽しみにしてますね。
(   そら (宙) 2008-09-05)
 宙さま、はじめまして!そしてコメントありがとうございます。とても嬉しく読ませていただきました。

 半世紀に渡る子供たちやお年寄りの方とのお付き合い、そして71歳の方がパソコンを扱われること(失礼!すみません。)とてもワクワクしてしまいます。

 新しい仕事を始めてまだ5日目ですが、とてもありがたい気持ちでお年寄りの介護をさせていただいています。業種こそ変われ、気持ち的には全く今までの延長線上におります。

 妖精とは甚だ雲泥の差がありますが、期待はせずにどうぞお遊びにいらしてください。”プライベート野の花”は存在しますから・・・。いろんなお話をお伺いしたいです。介護のこと、人間の尊厳のことについて真剣に考え始めています。10月に入りましたら落ち着けると思っています。
(“野の花” 2008-09-06)
ぶしつけなメールに早速のご返事嬉しく拝見。
 ただ一つ訂正。四半世紀と打ったつもりでした。
つまり25年位ボランティアとしてかかわってた、普通の主婦です。がっかりさせてごめんなさい。でも何があっても、楽天家で今も自他共に精神年齢の若いことは認め、これ以上戻ると一寸危ないかとも。
 尚 書くこと、描くこと、だいすきです。貴女の輝いたおかをも、野の花もいつか描かせていただきたいですね。これからもこのページ時々お邪魔しますので
どうぞよろしゅうに。
(  宙 2008-09-06)
 宙さま、こんばんは!
 四半世紀と半世紀では、実際は大きな違いですが、でも私にとりましては、大差ないように思えます。・・・要は、長いことそういうことに携わっていらして、現在もそのようなお考えをお持ちだということですもの。

 私はまだ、スタートラインに立ったばかりです。

 よろしかったら、今度は、メールでご連絡をいただけますと、宙さまのアドレスも分かりますので嬉しいです。
(“野の花” 2008-09-07)
ブログ見てビックリです。あの時はあんな笑顔で楽しそうに話してくれてとてもアナタが羨ましく思いました。俺も手術して1年になりますが、今は全快でゴルフ・ソフトとたのしんでます。アナタも新しい仕事も楽しくやっているようでアナタのたくましさに完敗(乾杯)です。のぶのメールにも書いていたけどあんまり頑張り過ぎないよう、ほどほどに!若くないんだから”
またヒョコット会いに行きます。
(六人衆に1 2009-04-28)
 六人衆に1さま(どんな意味???)、お久しぶりです!
コメントありがとうございます。

 その後の経過が良さそうで何よりです。好きなスポーツが出来るようになってよかったですね。
健康第一ですもの!いえいえ、私たちはまだ若いんですから!

 気ままに好きなことが出来る自由さ、この年で心ゆくまで楽しんでいます。

 今度の5月3日には、子供たちと夫のお墓参りに行くつもりです。有田の陶器市、ハウステンボス、ETC料金の値下げで、相当の混雑が予想されますね。
・・・あなたに近い空気が吸えるでしょうか?

(“野の花” 2009-04-28)
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