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栗の実の落ちる頃2009-10-01
 9月の中旬から庭の栗が実を落とし始めました。
 我が家の栗ながら毎年、裏のおじいさんの清さんが拾ってくれていましたので、私はお任せしっぱなしで拾ったことがありませんでした。なのに、今年は7月の半ばから清さんが体調を崩して入院されていたため、今年は初めて自分で拾いました。


 納屋の北側は私には死角ですので落ち出したことにも気がつかず、清さんの娘さんの節子さんから教えられました。「もう栗の落ちとるよ!」と。
 毎日落ちますので、思い出した日は夜になっていても、懐中電灯で拾いました。数日拾うのを忘れていると、道端に落ちたのがきちんと道の端っこに並べられていました。


 庭の柿や栗が紅葉して葉が道を汚しても、私の手が回らないときはいつの間にか掃き清められてありました。何も言わずにそれをしてくれるのはいつも清さんでした。たまに私が掃除をしていると、たいそう褒めてくれました。


 でも、今度の道端の栗は、近所の方たちです。共有の道に落ちているのですから持ち帰ってもいいものなのに、いつもちゃんと並べてあるのです。・・・やっぱり、末永の方たちはやさしいんだなぁと改めて思います。帰宅した玄関前には、相変わらずお野菜が置いてありしますし。(置き方でどこのお野菜か分かります。)
 熟れる前の青いうちに半分は落ちてしまいますので量的にはたくさんはないのですが、少しずつ拾い集めてそれでも5kg近くにはなりました。


 栗を前にすると、そのまま茹でて食べるより渋皮煮やマロンクリーム、栗おこわを作りたくなります。


 しかし、この栗の皮剥きが楽しいながら結構大変で1kgも剥くと腱鞘炎(けんしょうえん)になりそうで手が疲れてきます。栗の上手な剥き方ってあるのでしょうか?もちろん、栗剥き専用のグッズもあるにはあるのですが。
 私は、生のままだと硬くて大変なので、1分程サッと茹でて水に浸してから剥いています。お尻のザラザラした部分との境目に沿ってぐるりとてっぺんに向かって小さな包丁で皮をめくりながらお尻とツルツルの皮の部分を切り離し、後は爪を使ってガバッと一気に皮を脱がせ、お尻の部分も脱がせます。


 渋皮煮を作るときは、絶対に渋皮に傷をつけることが出来ません。弱火ですが長時間炊きますのでほんの小さな傷でも煮崩れを起こしてしまいます。なのに、私は不器用ですのでどんなに慎重にやっても5,6個に1個は必ず傷をつけてしまいます。


 その傷をつけてしまったものが、甘露煮やマロンクリームやおこわご飯になりますが、ほんとうはその後の渋皮剥きの方が、もっと手間がかかります。
 最初にお話した清さんの入院のことはとても心配しましたが、前立腺炎だったそうで先月末に無事元気に帰って見えました。


 私ほど清さんにお世話になっている者もいないと思います。一年中ずっと甘えっぱなしです。
 手持ち無沙汰に近所を歩き回られている清さんと目が合えば、必ず庭に入って来られていました。そんな清さんの歩き回る姿を2ヶ月も見ないでいました。とても寂しかったです。


 清さんが退院された翌日(先週の日曜日)、お祝いに栗おこわを炊いて持って行きました。(もっときれいな、器に盛った画像を撮っておけばよかったです。・・・この小豆も自家製です。)
パジャマ姿で玄関に現れた清さんを見て涙がこぼれました。

 
 「清さん、今年は、清さんがいなかったから毎日自分で栗を拾ったのよ〜。ほら、このご飯の栗!」と、私は清さんの胸を叩いたり手を握って振り回しながら言いました。
「こりゃあ、すんません!ありがとございます!」と照れ笑いをしながら以前とちっとも変わらない、元気そうな清さんでした。
 そうそう、小さいながら釣り立ての活きのいい鯛も持って行きました。


 もう生っているのも残りわずかになりましたが、家に帰ってくると、またいつものように家の前に2,3個ずつ栗が置いてあります。少しずつ動かれているのだなあと安心します。
コメント
ご無沙汰してます。10日ほど親友が独り身になったので癒しの旅カナダに行ってました。栗の一文とっても新鮮な気が伝わり、清さんとの暖かい交流、気持ちよく読みました。私の未経験のくらし、特に外国で小錦のような巨漢にかこまれたあとにこのやさしさ、日本ってやっぱり、とか日本語っていいななんて、、、変な感想ですね。大変ではいらっしゃるでしょうが、一番心にやさしいくらしなさってますねー。  そら
(宙 2009-10-10)
 宙さん、お久しぶりです!
 きっと海外旅行なさっているのだろうと推察しておりました。いつでしたか、そのご予定があるのをお伺いしたような・・・?

 カナダ、いいですねえ!私は、日本から一度も外に出たことがありません。娘の住むアメリカにさえ。
 海外に行くのなら、カナダ、オーストリア、スイス、南仏に行きたいなあと思います。アメリカでしたら、ネイティブアメリカンが住むような所。
 
 それより、まずは娘の所なのですが、そんなこと言う前に、英語さえ出来ない私です。宙さんのように自由にお話ができるといいなあ!

 カナダでもたくさんの楽しい思い出がいっぱいでしょうね!
(“野の花” 2009-10-11)
娘さんのご縁があるなら、一度他国の空気吸ってみられるのも、絶対何かいいもの得られますよ。

もっとも私のような風来坊じゃないから、簡単なことじゃないでしょうね。

近頃ますます、この丸くて美しい地球、俯瞰して見てます。地球上にこせこせした垣根も無く、人間の生にも、心にも扉が無いと思って、、、、
(宙 2009-10-11)
 宙さま、そうですよねえ、そう思います。いろんな国の方とお友達になりたいし、そこの文化を肌で感じたいものです。
 ただ、今までどうしても優先順位があって後回しの結果こんな状態です。還暦を過ぎたら少し遊び出そうかと考えています。

 一人では何にも出来ませんが、それでも希望を失わず”ハチドリの一滴”なりたいですね。
 宇宙の法則は、”愛”だと信じています。
(“野の花” 2009-10-12)
還暦?懐かしい言葉です。
今のお年の頃が、女性として一番充実してらっしゃる頃でしょうね、、 大事な役目、お仕事すっきりやり遂げ、少しゆとりと愉しみの60代、そして思いっきり心開け、おっしゃるように全てに 愛 のやりとり出来る70代、いいですよー。

野の花さんは、たっぷりの愛をいつも周りにそそいでらして、素晴らしいなと見惚れてます。



(宙 2009-10-13)
 宙さま、 
 ”全てに 愛 のやりとり出来る70代”ですか〜!う〜ん、私も目指します!

 介護現場で、様々な認知症の現れ方を見て、思うことたくさんあります。
(“野の花” 2009-10-13)
お元気ですか?
昨日のホームでの縫い物お手伝い、、、亡くなった方の被服がどっさりきて、まだ新しいのは名前に
又名札を付け替え使い、古いものは角に切りお尻拭きに、、、この作業を一日やってると、次々命の想いがそこに残ってそうな気もし、明るい仲間のおしゃべりが救いになります。
私自身の死生観は、扉の無い至極明るいものなので、こうゆうこともやれてるのでしょうが、、、
ちょっと書きたくなりました。
(そら 2009-10-30)
 宙さま、やさしい心の滴のようなコメント、ありがとうございます。

 施設でのお仕事の風景が目に浮かびます。
・・・こんなにしながら支えてくださる方たちがいらっしゃるのですね。お疲れさまでございます。
 私も、夜勤の時には深夜よく繕い物をしていたことを思い出します。こちらは、持ち主がいらっしゃいましたが。

 様々な古いものに、それぞれの方々の命が宿っているのを私もよく感じます。きっと、いろんなことを語りかけてきているのだろうと。

 私も、少しずつ今生からの旅立ちを意識しています。宙さまのように、無意識に透明な扉の向こう側にいけたらいいなあ・・・。
(“野の花” 2009-10-30)
今日はよしみさんに小さな音楽会に連れて行って
もらいました。  本当に良くして下さるのですよ。

これももとは、野の花さんに紹介されての
ご縁ですものね。 
広末先生とも、以前からのご縁で時折お会い
しています。  
お仕事が落ち着かれた折でも、お会いできたらいいですね。
(宙 2009-10-31)
 宙さま、よしみさんとのご縁がつながって嬉しいです!広末先生もすばらしい方ですよね。またお会いしたいなあ〜!

 近いうちに必ず時間を作りますね。

 ところで、宙さんには直接メールでお話をさせていただきたいですので、どうぞ私のアドレスへメールを送ってくださいませんか?以前、アドレスを伺っていたようですが分からなくなってしまいました。すみません。
アドレスは、post@nonohna.bizです。
(“野の花” 2009-11-01)
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