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お客さまから学ぶこと2007-09-17
 たくさんのお客さまとの感動的な出逢いがある中で、ず〜っと心の中で温めてきた”お客さまの心配り”のことが、とうとう私の心から溢れ出しました。


 “野の花”は、一応食事処でありますので、お客さまは好き勝手に、我儘にふんぞり返っていてくださってて良いはずなのに、その気遣いぶりが不思議でならず、「どうして?!」と思ってしまうのです。
 お客さまにとっては、ほんの些細なことかもしれませんが、私にとってはすごいことです。


 例えば、お手洗いの小さな手拭です。ミニサイズのタオル地のハンカチを畳んで常に10数枚、かごに入れてご用意しているのですが、その手拭を、ご家族で見えられたときには、たった1枚しか使われないことが多いのです。・・・たった1枚の濡れた手拭が、かごに掛けられているのを、お帰りになった後に見つけます。みなさん、お手洗いに立たれたのですよ。4名も5名も・・・。それなのに、みなさんで同じ手拭を使ってくださっている。何ということでしょうか?!


 お食事をお出しするとき、私がそれぞれにお運びしなくても良いように料理を回してくださる。次の料理をお持ちしたときには、みなさんの食器が一箇所にきれいに集めて重ねてある。
 ・・・ホテルのマナーでは、例えフォークを落としても、自分で拾ってはいけない、ボーイさんにお願いしましょう。と大昔、教わったことがありましたが、今はどうなのでしょう?


 召し上がるときも、一品ごとに「いただきます!」「おごちそうさまでした!」とわざわざ言ってくださいます。


 お帰りになるときも、テーブルの上には、お湯呑み、おしぼり、デザートの食器が整然と一箇所にまとまられていることが多いです。


 そういえば、ランチョン・マットを敷いてお出しするときがあるのですが、そのランチョン・マットにほとんど食べこぼしがないのも驚きです。・・・私など、どうもそんなお行儀が身に付いていないようで、汁を飛ばさずに、食べこぼさないように食事をすることは至難の業です。(自分のテーブル・マナーの拙さを暴露しているようですね。)


 約束の時間に遅れるからと、わざわざ連絡してくださいます。
「すみません、10分ほど遅れそうです・・・。」この連絡は、ほとんどの方がしてくださいます。すごいです!
 少し早めにお着きになっても、(たった5分か10分でも)、
「すみません、少し早く着き過ぎてしまいました・・・。」と、いつも寸前まで大慌てで準備をしているのを見透かされてでもいるかのように。
 一般家庭での食事に招かれたときは、遅れ気味に行くのがマナーだともされていますし、時間前にいらっしゃるのも、”人を待たせない”というお客さまにとっては気配りでもあります。
 どちらにせよ、お客さまがさりげない心配りをしてくださることが、とても伝わり嬉しいのです。
 

 いつも密やかに感動し、こんな想いを公表することは敢えて差し控えていました。なぜなら、普通のお客さまに嫌味になって悪いかなと思っていたからです。ですから、決して他のお客さまにも、そんなことをしてくださいなどと微塵にも思いませんし、お客さま然としていただきたいわけで・・・。寛いでくださるとこを一番善しとしているのですから。


 私も、他の店に食事に行くことはあるのですが、自分が果たしてこういう気遣いをしていたか、と思ってしまいます。サービスを受けるのが当たり前で、用意してあるものは贅沢に使い、何の手出しもしないでふんぞり返っていたように思います。


 しかし、近年私も少しずつ変わってきて、お店の方に少なからず気を遣うようになってきました。
 ちゃんと、「いただきます」「おごちそうさまでした」「美味しいです」の感謝の言葉を言い、帰るときには、おしぼりや食器を一箇所に並べるようになりましたし、お手洗いの手拭も、自分のハンカチを使うようになりました。そして遅れそうになったら、きちんと連絡をするようにもなりました。食べ方も、こぼさないように・・・と。


 お客さまが教えてくださる、とても大切な心やマナーを私も学ばせていただいています。
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