トップ 庭のアルバム 野の花ブログ Myレシピ
      
 ※各画像をクリックすると、拡大画像がご覧になれます。
熨斗紙(のしがみ)2009-08-11
 お中元を差し上げたく、100円ショップに熨斗紙を買いに行きました。
 どこにあるのか見つからなかったので、レジのお姉さんに訊ねると、傍におられた若いお兄さんに、「熨斗紙お願いしま〜す!」と案内をお願いしてくれました。
 

 「はい!こちらへどうぞ!えっと、この辺りに・・・」
「あっ、ここにあるんでですね!?」
私が目を留めたのは、文具用品の画用紙の辺りでした。
画用紙の長方形が、遠目に熨斗紙のように見えました。


 お兄さんは、私の視線を目敏く見つけて、
「のしがみって、画用紙のことですか?」と言いました。
もちろん、お兄さんも、熨斗紙が画用紙でないことは知っていたと思いますが、私の視線から、一瞬そう思われたのでしょう。


「えっ!?何言ってるんですか!」私は可笑しくて、冗談がきつすぎるとばかり、思わずその方の肩を叩いてしまいました。
「ほら、のしがみって、水引が付いてて、お中元とかお祝いとかに掛けるやつですよ!」笑いながら、私は言いました。


「ああ!!」とお兄さんは、ホッとしたように歩きながら、
「ここです!」と言いました。
お兄さんが指し示した商品は、祝儀や慶弔の封筒でした。
私は、あっけに取られて絶句してしまい、お兄さんの顔をまじまじと見てしまいました。(希望の品に近づいたので、少しは感謝をすればよかったのに!)


「お若い方って、”のしがみ”知らないの?」
私は、まるで孫にでも言うような言い方をしてしまいました。(すいません!)
ほんとうにびっくりしたので、私は、信じられない気持ちでお兄さんを見つめ、お兄さんも、キョトンとして真顔で私を見つめていました。


 視線をまた売り場に戻して、見つけました。
「ああ、あった!これです!」
「ああ・・・・・」
「ありがとう!」
お兄さんは、どう感じられたのか、それ以上の言葉はありませんでした。


 私は、自分がひどい年寄りになったような気がしました。
若い方がみなさん、知らないということはないと思うのですが、日本の伝統のものが通じなくなってきた・・・、今はこんな時代になったのかなとも。
 これから、どんどん年を取るにつれて、こんなことが増えてくるのでしょうね。


 「のしがみって、画用紙のことですか?」という言葉が、夜中になっても不思議な響きで耳に残っています。
 もしかして、お兄さんも、「あの変なおばあさんが・・・」と今日の出来事を振り返っているかもしれません。


 これからは、もう驚いたりしないでもっと優しい”年寄り”になろう! 
コメント
熨斗紙面白く拝見。  逆に若者達の新語、略語は、まるっきり理解できない私たちですもの。 時と共に、ほんとに良いものは残ってゆくし、消えてゆくものは新しいものに変ってゆくのでしょうし、自然に流れてゆくのも又いいかな、価値観も変ってゆくし、、なんてわかった様に書き、そういえば若者言葉は、未来のロボットの言葉への前準備ではと結んだのです。(実はエッセイ教室新入生、お題 新語の時のことです)書くことは楽しいです。 いつもさらっと自然体で書かれてる田崎さんの文、読みやすくすばらしいなと思いながら拝見させていただいてます。たのしみにしてまーす。
(   宙 2009-08-12)
 宙さま、いつもありがとうございます!

 ほんとうに、文化も生き物ですね。すべてのものは、常に変化していて留まることはありませんもの。
  おっしゃるように、自然の流れに乗れずに引っかかってはいけませんね。

 いつの世も、「今の若者は・・・!」ってお年寄りたちが唱えてきたことなんですよね?(いつしか私も仲間入り!)

 エッセイ教室に行っていらっしゃるのですか?ステキ!
お書きになっているものをどうぞ読ませてください。添付メールで送ってくださると嬉しいですけど?
(“野の花” 2009-08-13)
まだ入門したてで、いくつかの約束に緊張し目下硬い拙文で、ご披露出来ませんが、逆にのびのびただ書いた古い古い日記(若い人にmixi誘われ、スタートしたものの、グランママ的存在なので目下休眠中)よろしければ覗いて苦笑してください。 ただ田崎さんのメール番号でご招待する形になるので、もし御興味ありましたら、おっしゃってくださッたらまたハガキでも、、いずれにしろこの場は公ですものね。
(   宙 2009-08-13)
 宙さま、ぜひmixiにご招待ください。
私のメールアドレス宛てに送ってくだされば、プライベートで読ませていただくことが出来ます。お待ちしています♪
(“野の花” 2009-08-14)
このブログの内容にコメントします
前の記事へ
次の記事へ

Copyright:(C) 2003 Nonohana All Rights Reserved